最終日の美術館

 先の日曜日は、久しぶりに美術館(正確には博物館)へ、お目当ては「伊万里、京焼」でした。ところが、隣でやっている「葛飾北斎」にすごい人気があって、最終日なのにすごい人で、結局、時間を延長して5時までのところ7時まで開場してました。 実は、「葛飾北斎」の方は行く予定ではなかったのですが、というか、やっていたことも知りませんでした。当日券を買うのに並び間違えたのか(「伊万里、京焼」の券を買おうとして)、列の後ろにいると、知らない人から、余った券があるから使ってくださいと。びっくりしてお礼も言いそびれてしまったのですが、その券が「北斎」のだったわけです。いっしょに来る予定だった方が来られなくなったとか、まあ、最終日なので、そのままにするより、人にさしあげたら喜ばれると思われたのでしょう。うん、「伊万里」だったらよかったのにね。 なら、「北斎」見ようかと建物の入り口に向かうとなんと、驚いたことに、整理券をくばっているではありませんか。それだけ混雑しているということなんですね。確か、3時前ぐらいなのに、入れる時間は4時半とか。ならば、当初の予定通りと、「伊万里」の方を見に行きました。こちらもがらがらではないけれど、人はそれなりに居て、最初は伊万里の方をじっくり見ていたのですが、京焼の方はあまりじっくり見ていなかったでしょうか。作品点数は合わせて110。で、そろそろ時間かなと、「北斎」の方に入っていくと、整理券をくばっているから、やはりなのか、長蛇の列で、なんのための整理券なのかわからない。少し待ってから、やっと入れて、でも、ひとだかりがすごくて。じっくりそばで見ようとすると、列の後ろに並んで待ってから、のろりのろりと見るしかないのですが。進むスピードは遅いし、じれったい。まあ、7時まで開いているのだから、ゆっくりと列の後ろをついていけばいいのかもしれませんが。それがなかなかできなくて。そばで見られなくてもと列の外から追いかけるように見たりして、北斎の若い頃から老年になるまでと見て行きました。こちらの作品数は500余、その中には有名な「富嶽三十六景」もありました。でも、さすがに500点も見ると消化しきれないです。展示室を出てやれやれと、ショップコーナーに行くと展示されているものが載っている画集も売り切れ完売。で、予約販売まで出てました。どうしてこんなに人気があるのかしら。それとも、最終日だから、それに、今日はあいにくの雨ときてますしね。最終日の美術館にはあまり行かない方がいいのでしょうか。でも、最終日だから、券を譲ってくださった方もいたのはとてもラッキーなことでした。 「伊万里」の方は、やはり、きれいなものだなあと思いましたね。そして、伊万里の初期では一色だったものが、数色の色づかいへと、金などもなかったのが、金欄手ではやはり豪華さが増してきてます。それも、はではでということもなくバランスがとれているのがよいですね。昔はこれを実際に生活でつかっていたのでしょうか。それぞれの文様にはやはり日本古来のものがあります、花、鳥、風景。また、皿がキャンパスになっていてその中に絵が描かれているような作品もありました。五彩手と呼ばれるものは、白を基調として、緑、黄、青、紫、赤の五色がつかわれていました。見ていて飽きないものです。でも、正直言ってもっと静かな環境でじっくり見たいと思いましたね。大きな美術館ではやはり、無理なのでしょうか。


きまぐれつれづれ
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